在職中の転職と、退職後の転職の違い
在職中に転職活動を進める方法は、収入を維持しながら応募先を比較しやすいことが利点です。一方で、勤務時間と面接日程の調整が必要になり、残業や休日出勤が多い職場では活動時間を取りにくい場合があります。求人を見る余裕がない状態なら、現在の働き方を見直すことから考えましょう。
先に退職する方法は、応募準備や面接に時間を使いやすい反面、次の仕事が決まるまでの期間が予測しづらくなります。退職代行を利用したかどうかよりも、空白期間の生活費と、次の仕事を選ぶ基準を整理しておくことが大切です。
| 比較項目 | 在職中に活動 | 退職後に活動 |
|---|---|---|
| 収入 | 現在の給与を維持しやすい | 収入が途切れる可能性がある |
| 時間 | 仕事との調整が必要 | 準備・面接へ時間を使いやすい |
| 応募先の比較 | 活動時間の確保が課題 | 生活費の焦りが判断に影響しやすい |
| 事前準備 | 面接日程と退職時期の調整 | 生活費と活動計画の整理 |
どちらを選ぶ場合も、退職の判断と転職先の判断を混同しないことがポイントです。「今の会社を離れたい」という気持ちだけで次の職場を選ぶと、同じ悩みを抱える可能性があります。次の職場で変えたい条件を、具体的な言葉にしておきましょう。
先に辞める場合は、生活費から逆算する
退職後に転職活動をするなら、毎月必ずかかる費用を一覧にします。家賃、食費、通信費、ローン、保険料などを分け、現在の貯蓄でどの程度の期間を過ごせるか確認しましょう。「何か月あれば十分」と一律に決めず、扶養家族や固定費、希望職種に応じて考えることが必要です。
退職後は、健康保険や年金などの手続きも確認事項になります。利用できる制度や負担額は状況によって変わるため、市区町村や加入先など、担当窓口へ確認してください。雇用保険の給付についても、受給できる条件や時期を自己判断で確定せず、ハローワークの案内を確認しましょう。
予算を作る際は、応募開始から内定までの期間だけでなく、入社してから最初の給与が振り込まれるまでの期間も考えます。交通費や資格取得費など活動中の支出も見込み、使える金額を把握しておくと、必要以上に焦って応募先を決めることを避けやすくなります。
転職で変えたい条件を三つに絞る
次の職場に求める条件をすべて同じ優先度にすると、応募先を比較しづらくなります。まず「必ず変えたい条件」を三つ程度に絞り、その次に、できれば満たしたい条件を整理しましょう。給与、勤務地、勤務時間、業務内容、育児との両立など、自分の生活に関わる項目を中心に考えます。
たとえば、退職理由が残業の多さなら、次の仕事では給与だけでなく、実際の勤務時間や繁忙期の働き方も確認する必要があります。人間関係が主な悩みなら、教育体制、相談する相手、業務の分担方法を面接で確認するなど、具体的な質問へ変えていきます。
- 変えたいこと:今の仕事で負担になっている条件
- 残したいこと:これまでの仕事で続けたい業務や得意分野
- 確認したいこと:入社前に質問しておきたい勤務条件
条件を整理したら、職務経歴も短くまとめます。担当した業務、使ってきた道具やシステム、工夫したことを記録し、求人の仕事内容と照らし合わせましょう。退職前に経験を整理しておくと、辞めた後に記憶をたどりながら応募書類を作る負担を減らせます。
退職日と入社日を、別々に確認する
転職先が決まっている場合でも、現職の退職日が未整理のまま入社日を約束すると、日程の調整が難しくなることがあります。雇用契約と手続きを確認し、最終出勤日、休暇の希望、退職日、次の入社日を時系列で並べてください。会社に伝える日と雇用が終わる日も同じとは限りません。
休暇が残っている場合は、取得の希望日を具体的に整理しましょう。希望を伝えることと、その日程で手続きが進むことは区別する必要があります。契約期間がある場合や会社との争いがある場合は、一般的な日数の説明だけで判断せず、労働相談窓口や専門家へ確認してください。
退職の連絡を代理で行うサービスを利用する場合も、希望する入社日と、現職の契約状況を最初に伝えることが大切です。「即日対応」という案内を、必ずその日に雇用関係が終了するという意味だと受け取らず、会社へ連絡する時期と退職日を確認しましょう。
退職後に困らないための書類と持ち物
退職前には、会社から受け取る書類と会社へ返す物を分けて一覧にします。離職票、源泉徴収票などは、退職後の手続きや転職先への提出に関わることがあります。必要な書類と発行時期、送付先は会社や担当窓口へ確認しておくと、後から問い合わせる項目を減らせます。
返却する物には、社員証、制服、鍵、パソコン、携帯電話、業務資料などがあります。会社のデータを自己判断で持ち出したり消したりせず、扱い方を確認してください。退職前に転職活動をする場合も、応募書類や面接準備は私物の端末と連絡先を使い、会社の設備や情報と分けておくことが適切です。
書類の到着が予定より遅い場合は、どの書類が必要で、いつまでに提出するのかを確認したうえで問い合わせます。届かない書類があるからといって、転職や給付手続きが一律に不可能になると決めつけず、転職先や公的窓口に状況を説明しましょう。
退職を言えないときの相談と面接での説明
転職先が決まっても、上司への連絡が怖くて退職を切り出せない場合があります。そのときは、退職を決めた意思、希望する日付、これまでの会社とのやり取りをまとめ、第三者へ相談する方法があります。退職代行を選ぶ場合は、会社への連絡内容と、その後の対応範囲を確認してください。
未払い賃金や退職条件の交渉を含む場合は、連絡の代行だけで進められるとは限りません。運営主体や担当者を確認し、必要に応じて弁護士など適切な専門家へ相談しましょう。JUMPの相談窓口を利用する場合も、争いの有無や会社から届いている書面を先に共有すると、確認すべき点を整理できます。
面接で退職理由を説明するときは、事実に沿って、次の仕事で実現したい働き方につなげると伝わりやすくなります。前職への不満だけを長く説明するのではなく、「どの条件を改善したいか」「これまでの経験をどう活かしたいか」をまとめます。事実と異なる説明を作る必要はありません。
退職代行を使うと転職に必ず不利になりますか?
選考で何を確認するかは応募先によって異なり、一律の結果を保証することはできません。退職の経緯や職歴について聞かれた場合に備え、事実を整理しておきましょう。利用したサービスの名前よりも、自分の経験、応募理由、入社後にできることを説明できる準備が大切です。